美容師は2店舗掛け持ちできる?働き方・収入・注意点を現役美容師が解説

「今のサロンだけでは収入が足りない」
「空いている日に別の美容室でも働けない?」

そう考えて、美容師の2店舗掛け持ちを調べる方は少なくありません。

美容師の2店舗掛け持ちは可能です。
ただし、確認せずに始めるのはおすすめできません。

契約内容や働き方によって、向き不向きが分かれます。
人によっては、業務委託やシェアサロン、独立のほうが合う場合もあります。

私自身、美容師として10年以上働くなかで、収入や働き方について何度も悩んできました。
最終的に選んだのは、2店舗掛け持ちではなくフリーランスとしての独立です。

その経験から見えてきたのは、「働けるかどうか」ではなく「自分に合う働き方かどうか」を基準にする視点でした。

本記事の内容
  • 美容師は2店舗掛け持ちできるのか
  • 正社員・業務委託・フリーランスの違い
  • 2店舗掛け持ちのメリット・デメリット
  • 契約前に確認したい注意点
  • 自分に合った働き方の選び方

収入だけで判断すると、あとから「別の働き方のほうがよかった」と感じることもあります。
2店舗掛け持ちが自分に合う選択なのか、一緒に確認しましょう。

美容師の2店舗掛け持ちはできる?働き方ごとの違いを解説

掛け持ちできるかどうかは、契約内容で決まります。
正社員・業務委託・フリーランスでは、条件が異なります。

契約を確認しないまま始めると、あとからトラブルになりかねません。

この章では、働き方ごとの違いと契約前に確認したいポイントを紹介します。

美容師の2店舗掛け持ちは可能|まず確認したいのは契約内容

美容師の2店舗掛け持ちは、契約内容に問題がなければ可能です。

勤務先が認めていても、契約書で制限されているケースがあります。
口頭で「大丈夫」と言われても、契約書の内容が優先される場合があるので注意してください。

確認しておきたい内容は次のとおりです。

  • 副業を禁止していないか
  • 他店で働くことを制限していないか
  • 顧客に関するルールが決められていないか

判断に迷ったときは、勤務先へ確認しておくと安心です。

働き始める前に確認しておくと、トラブルを避けられます。

正社員・業務委託・フリーランスでは掛け持ちできる条件が違う

掛け持ちのしやすさは、働き方によって変わります。

それぞれの違いは以下のとおりです。

働き方 掛け持ちのしやすさ 注意点
正社員 △ 就業規則や契約内容による 副業禁止や競業避止義務を確認する
業務委託 ○ 契約内容に問題がなければ比較的しやすい 契約条件や報酬体系を確認する
フリーランス ◎ 自由度が高く、自分で仕事を選べる 集客・税金・社会保険は自分で対応する

私自身は、最終的にフリーランスを選びました。
予約や仕事量を自分で調整できるため、美容師以外の仕事とも両立しやすくなりました。

収入だけでなく働きやすさまで考えて選ぶと、あとで後悔せずに済みます。

掛け持ち前に確認したい契約書の3つのポイント【副業禁止・競業避止義務・顧客情報】

契約書は働き始める前に確認しておきましょう。

見落としやすい項目は次の3つです。

  • 副業禁止:他の美容室で働くことを禁止していないか
  • 競業避止義務:近隣店舗や同業他社での勤務を制限していないか
  • 顧客情報:顧客リストやカルテの持ち出しを禁止していないか

副業を認めているサロンでも、競業避止義務が設定されている場合があります。
顧客情報の取り扱いも、トラブルになりやすいポイントです。

内容が分からないまま契約するより、不明点は事前に確認したほうが安心して働けます。

美容師が2店舗掛け持ちするメリット・デメリットと向いている人

収入を増やせるかどうかは、働き方次第です。
2店舗掛け持ちが合う人もいれば、別の働き方が合う人もいます。

この章では、収入が増えやすい人の特徴や向いている働き方を紹介します。

2店舗掛け持ちで収入を増やせる人・増えない人の違い

2店舗掛け持ちは、空いている時間を売上につなげられる人ほど収入を増やしやすくなります。

メリット デメリット
・空いている曜日を有効活用できる
・収入アップを目指せる
・独立前に経験を積める
・移動時間が増える
・体力的な負担が大きい
・指名客が少ないと収入が伸びにくい

一方、勤務日数を増やすだけでは収入は伸びません。
指名が少ないままだと、移動時間だけが増えてしまう場合もあります。

収入を増やしやすい人の特徴は以下のとおりです。

  • 予約が入っていない日を活用できる
  • 指名客を増やせる見込みがある
  • 働く目的が明確になっている

休みなく働き続けると、体力面の負担も大きくなります。

収入と働く時間のバランスも考えて判断してください。

実際の働き方を紹介|2店舗勤務のスケジュール例と収入シミュレーション

2店舗掛け持ちは、曜日ごとに勤務先を分けるケースが多く見られます。

例えば、次のような働き方です。

曜日 勤務先 ポイント
月・火 Aサロン 平日の予約を担当
水・木・金 Bサロン 売上を安定させる
土・日 予約が多い店舗 繁忙日に効率よく働く

収入のイメージは以下のとおりです。

  • Aサロン:月30万円
  • Bサロン:月20万円
  • 合計:月50万円

働く日数が増えるほど、移動時間や体力面の負担も増えます。

無理なく続けられる働き方かどうかも確認しておきましょう。

2店舗掛け持ちが向く人・シェアサロンや独立を選んだほうがいい人

2店舗掛け持ちは、すべての美容師に向く働き方ではありません。
向いている人と、別の選択肢が合う人には違いがあります。

2店舗掛け持ちが向く人 シェアサロン・独立が向く人
今より収入を増やしたい 固定客が増えている
空いている曜日を活用したい 働く時間を自分で決めたい
独立前に経験を積みたい 長期的に収入を伸ばしたい

私自身は、2店舗掛け持ちではなくシェアサロンで独立しました。

ただし、シェアサロンだけで生活するには安定した売上が欠かせません。
売上が80万〜100万円に届かないうちは、収入が不安定になりやすいと感じました。

休めば売上はゼロです。社会保険や傷病手当もありません。万が一に備えた貯蓄も必要です。

収入だけで比較せず、自分が続けやすい働き方まで考えて選ぶことをおすすめします。

シェアサロンや独立を検討している方は、「美容師の独立、年収の現実と後悔しない判断軸」も参考にしてみてください。

美容師が2店舗掛け持ちで失敗しないための注意点

失敗を防ぐには、働き始める前の準備が欠かせません。
勢いで掛け持ちを始めると、収入や人間関係で悩む場合があります。

この章では、始める前に確認しておきたいポイントを紹介します。

店長に相談する前に整理したい3つのこと

店長へ相談する前に、自分の考えを整理しておきましょう。

目的が曖昧なままでは、理解を得られない場合があります。
月5万円増やしたいのか、10万円増やしたいのかまで決めておくと相談しやすくなります。

整理しておきたい内容は次の3つです。

  • 月にいくら収入を増やしたいか(例:5万〜10万円)
  • 月に何日働きたいか(例:4〜8日)
  • 本業の予約に影響が出ない働き方か

忙しい時間帯を避け、営業時間外や面談の時間に相談すると話しやすくなります。

税金・社会保険・確定申告で困らないための準備

掛け持ちでは、働き方によって税金や社会保険の扱いが変わります。

代表的な違いは以下のとおりです。

働き方 社会保険(加入先) 確定申告
正社員+正社員 主な勤務先 原則不要
正社員+業務委託 正社員の勤務先 業務委託所得があれば必要
業務委託+業務委託 国民健康保険・
国民年金
必要
シェアサロン・
フリーランス
国民健康保険・
国民年金
必要

※給与収入のみで年末調整が済んでいる場合。

私自身も独立してから、確定申告や国民健康保険、国民年金の手続きを自分で行うようになりました。

働き方によって必要な手続きは異なります。事前に確認しておくと安心です。

収入だけで選ばない|独立前のステップとして掛け持ちを考える

2店舗掛け持ちは、独立前の準備として活用する方法もあります。
新しい技術や接客を学べます。違う客層を経験できるため、自分に合う働き方も見えやすくなります。

私は独立前の売上が100万円前後になったタイミングで、独立を決めました。

独立を考え始める目安 理由
月売上100万円前後 独立後の売上をイメージしやすい
貯金50〜100万円 収入が安定するまでの生活費になる
管理美容師資格を取得 将来店舗を持つ選択肢が広がる
固定客が増えている 独立後も売上を作りやすい

掛け持ちではなく独立を選んだのは、自分の目標に合っていると判断したからです。

掛け持ちだけにこだわる必要はありません。
将来どんな美容師になりたいかを基準に選んでください。

美容師の2店舗掛け持ちは目的に合った働き方かを基準に選ぼう

2店舗掛け持ちは、収入を増やすための選択肢のひとつです。
ただし、誰にでも合う働き方ではありません。

まとめ
  • 美容師の2店舗掛け持ちは契約内容に問題がなければできる
  • 正社員・業務委託・フリーランスでは働ける条件が異なる
  • 収入を増やすには、勤務日数より働き方の選び方がポイントになる
  • 契約内容や税金、社会保険も事前に確認しておく
  • シェアサロンや独立も含めて比較すると、自分に合う働き方を選びやすい

私自身も、収入を増やす方法を考えた末に、2店舗掛け持ちではなく独立を選びました。

どの働き方にもメリットとデメリットがあります。
目先の収入だけでなく、数年後も続けたい働き方を基準に選んでください。

2店舗掛け持ちを検討している方は、契約内容を確認したうえで、業務委託やシェアサロン、独立も比較しながら、自分に合った働き方を見つけてください。