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「店舗を持たずに独立したい」
「今の指名売上で独立しても大丈夫?」
「シェアサロンなら、今より収入を増やせる?」
美容師は、シェアサロンを使えば店舗を持たずに独立できます。
初期費用や固定費を抑えやすい働き方です。
自分で働く時間やメニューも決められます。
ただし、シェアサロンで独立すれば誰でも収入が増えるわけではありません。
見るべきなのは、今の売上だけではありません。
独立後も来店してくれるお客様の数と、経費を引いたあとに生活できる金額が残るかです。
私は美容師として10年以上働き、現在はシェアサロンを利用してフリーランスとして働いています。
独立前の指名売上は80万円前後、総売上は100万円前後でした。
その実体験も含め、シェアサロンで独立する前に確認したい数字や条件を紹介します。
- シェアサロンと店舗独立・業務委託の違い
- 独立前に確認したい売上や客数
- 売上から経費を引いたあとの収入
- シェアサロンが向いている美容師
- 失敗しないシェアサロンの選び方
今の自分でもシェアサロンで独立できるのか、数字と働き方の両方から確認していきましょう。
美容師はシェアサロンなら店舗を持たずに独立できる

シェアサロンなら、自分で美容室を構えなくても独立できます。
店舗を持つ独立とは、必要な費用や自分で行う仕事が異なります。
ここでは、シェアサロンの仕組みと独立後の働き方を確認します。
自分がシェアサロンに向いているか判断する材料にしてください。
シェアサロンは美容室の設備を借りてフリーランスとして働く独立方法
シェアサロンは、用意された施術スペースや設備を利用して、自分のお客様を担当する働き方です。
自分で物件を借りて美容室を開業する必要はありません。
セット面やシャンプー台など、営業に必要な設備が用意されたサロンを利用できます。
会社に雇われる美容師ではなく、フリーランスとして独立する点も特徴です。
正社員との主な違いを整理すると、次のようになります。
店舗を持つことだけが独立ではありません。
自分のお客様を担当しながら、店舗を構えずフリーランスとして働きたい人は、
シェアサロンを独立方法の一つとして検討できます。
店舗独立より初期費用を抑えられるが集客や売上管理は自分で行う
シェアサロンは店舗開業に必要な設備を自分でそろえずに済む一方、
独立後の仕事は施術だけではありません。
店舗独立では、物件や内装、大型設備などを自分で準備します。
シェアサロンでは既存の設備を使えるため、最初にかかる費用を抑えられます。
一方、会社に雇われていたときにサロン側が担っていた仕事の一部は自分で行います。
代表的なのは次の項目です。
- お客様の集客
- 予約の管理
- 売上の管理
- 確定申告などの税金管理
独立後の確定申告や日々の経理を自分で管理するなら、会計ソフトを使う方法もあります。
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私も独立前は、ほぼ一人でお客様を担当していました。
それでも席数や予約枠には制限があり、空き時間には他のスタイリストの手伝いをすることもありました。
美容師以外の仕事にも空き時間を使いたかったため、自分で時間を管理できる働き方を選びました。

「施術以外の仕事まで自分でやるなら、独立したほうが大変では?」
負担が増える部分はあります。
自分で管理する仕事を避けたい場合は、シェアサロンが合うとは限りません。
店舗を持つ費用を抑えたいだけでなく、施術以外の管理も自分で行えるかまで考えてください。
シェアサロン独立は自由に働きたい美容師に向くが固定給を求める人には向かない
シェアサロンは働き方を自分で決めたい美容師に向き、
毎月の固定給を優先したい人には向きません。
営業時間やメニューを自分で決められるため、
サロンの勤務時間や予約枠に合わせる働き方から離れられます。
一方、会社員のように毎月決まった給与を受け取る働き方ではありません。
向き不向きを整理すると、次のようになります。
私は雇われていた頃、これ以上売上を伸ばすことも、給料を上げることも難しいと感じていました。
先輩の給料がアシスタントの給料を上げるために下げられていたこともあり、
同じ働き方を続けた先の姿を考えて独立を選びました。
これは私の経験です。
シェアサロンが合うかは、収入だけではなく、どこまで自分で働き方を決めたいかで判断してください。
シェアサロン独立は店舗開業・業務委託と費用・収入・自由度で比較する

シェアサロンが自分に合うかは、店舗独立や業務委託と比べると判断しやすくなります。
見るべきなのは、独立するときにかかる費用だけではありません。
収入の仕組みや自分で管理する仕事まで比べると、自分に合う独立方法が見えてきます。
3つの働き方を順番に比較していきます。
シェアサロン・業務委託・店舗独立は初期費用と経営負担が大きく異なる
シェアサロンは、店舗独立より初期費用と自分で管理する仕事を抑えて独立しやすい方法です。
店舗独立では、物件の契約や内装工事、美容器具などを自分で用意します。
シェアサロンでは、すでに用意された設備を利用できます。
業務委託も店舗を自分で用意する必要はありません。
ただし、サロンと業務委託契約を結んで働くため、営業時間やメニューなどの自由度は契約先によって異なります。
3つの違いを整理すると、次のとおりです。
| 比較項目 | シェアサロン | 業務委託 | 店舗独立 |
|---|---|---|---|
| 物件 | 借りない | 借りない | 自分で契約 |
| 内装・大型設備 | サロンの設備を利用 | 店舗の設備を利用 | 自分で用意 |
| 初期費用 | 抑えやすい | 抑えやすい | 大きくなりやすい |
| 経営の負担 | 自分の仕事を管理 | 契約先によって異なる | 店舗全体を管理 |
| 働き方の自由度 | 高い | 契約先によって異なる | 高い |
| 向いている人 | 店舗を持たず独立したい | 店舗運営をせず働きたい | 自分の店舗を持ちたい |
初期費用だけで選ぶのではなく、どこまで自分で経営したいかまで比べてください。
店舗そのものを経営したいなら店舗独立、店舗を持たず自分の判断で働きたいならシェアサロンが選択肢になります。
還元率だけでは収入は判断できない|利用料・材料費・税金まで差し引いて考える
還元率が高くても、その割合がそのまま自分の手取りになるわけではありません。
シェアサロンでは、料金の仕組みがサービスや店舗によって異なります。
固定料金だけでなく、売上に応じた料金がかかるタイプや、両方を組み合わせたタイプがあります。
収入を計算するときは、次のお金を確認してください。
- サロン利用料
- 売上に対してかかる料金
- 材料費
- 決済手数料
- 集客費
- 予約システムなどの経費
- 税金・社会保険
計算するときは、売上から順番に引いていくと分かりやすくなります。
計算式
ここから税金や社会保険の負担も考える必要があります。
シェアサロン6社の掲載例は、次のとおりです。

「還元率が高いシェアサロンを選べば、一番多く残るのでは?」
還元率だけでは判断できません。
固定料金や材料費などが違えば、同じ売上でも残る金額は変わります。
自分の予想する売上を当てはめて、すべての経費を引いた金額で2〜3社を比較してください。
シェアサロン以外の方法も含めて、自分に合う独立方法を比較しておきましょう。
今の指名売上ではなく客数・客単価・独立後の来店見込みから必要売上を判断する
独立できる売上に全員共通の基準はありませんが、
指名売上50万円前後から独立後の売上と経費を具体的に計算するのが一つの目安です。
指名売上50万円は、独立できる最低ラインではありません。
指名売上30万円でも集客できれば成立する可能性があります。
反対に80万円あっても、お客様が独立後に来店しなければ売上は下がります。
今の売上から考える目安は、次のとおりです。
総売上だけではなく、自分のお客様による指名売上を分けて確認してください。
総売上が100万円あっても、店舗の新規客やフリー客による売上は、独立後も同じように作れるとは限りません。
独立後の売上は、次の計算で考えると分かりやすくなります。
計算式
私の独立前の客単価12,000円を使うと、月間売上は次のようになります。
| 月間来店客数 | 客単価 | 月間売上 |
|---|---|---|
| 30人 | 12,000円 | 36万円 |
| 40人 | 12,000円 | 48万円 |
| 50人 | 12,000円 | 60万円 |
| 60人 | 12,000円 | 72万円 |
| 70人 | 12,000円 | 84万円 |
※月間売上は、月間来店客数×客単価12,000円で計算しています。
私の場合、独立前の指名売上は80万円前後、総売上は100万円前後でした。
独立後の客単価は15,000円になっています。
SNSやLINEでつながっている人数も、人数だけでは独立できるか判断できません。
Instagramのフォロワー数より、直接連絡できる既存客の人数と実際の来店見込みを確認してください。
目安として分けると、次のようになります。
| 直接つながっている既存客 | 判断の目安 |
|---|---|
| 30人未満 | 独立後の新規集客も考える |
| 30~50人 | 来店周期と客単価から売上を計算する |
| 50~100人 | 実際に来店する人数を見積もる |
| 100人以上 | 人数より来店見込みを重視する |
※この人数は独立できる基準ではなく、判断するための目安です。
独立直後は、予想どおりにお客様が来店するとは限りません。
生活費は3〜6カ月分を用意しておくのが一つの目安です。
たとえば、毎月の生活費が20万円なら60万〜120万円になります。
この金額とは別に、独立時に必要な費用や仕事で使うお金も考えておきます。
「今いくら売っているか」ではなく、「独立後に何人来店して、いくら売上を作れるか」まで計算してください。
そこから経費を引き、生活に必要な金額が残るかを確認して独立を判断します。
美容師がシェアサロン独立で失敗しないために契約前に確認すること

シェアサロン独立で失敗を減らすには、自分の売上とサロンの条件を契約前に確認してください。
今のお客様が全員来店する前提で売上を考えると、独立後に予想との差が出る可能性があります。
料金だけで決めず、複数のシェアサロンを同じ条件で比べることも必要です。
独立後の売上を低めに見積もり、サロンを比較してから見学へ進みましょう。
指名客は全員来店すると考えず独立後の売上を低めに見積もる
独立後の売上は、今の指名客が全員来店する前提で計算しないでください。
店舗の場所や料金が変われば、今まで通っていたお客様が来店しなくなる可能性があります。
独立後に来店する人数を少なめにした場合も計算しておくと、売上が予想より下がった場合に備えられます。
固定客だけで売上が足りない場合は、独立前から新規集客の準備も必要です。
Instagramを使う場合も、フォロワー数だけでは集客できるか判断できません。
目安として分けると、次のようになります。
| Instagramの状態 | 確認すること |
|---|---|
| 500人未満 | 既存客を中心に売上を考える |
| 500〜1,000人 | SNSから実際に予約が入っているか確認する |
| 1,000〜3,000人 | 毎月3〜5人ほど新規客が来店しているか確認する |
| 3,000人以上 | フォロワー数より毎月の予約数を重視する |
※フォロワー数や月3〜5人という数字は、独立や集客の成功を保証する基準ではなく、この記事でSNS集客の状況を確認するために設定した目安です。
美容師の場合、フォロワーが多くても、来店できない地域の人ばかりでは予約につながりません。
見るべきなのは、InstagramなどSNSから毎月何人のお客様が実際に来店しているかです。
私は独立前に、SNSから毎月安定して集客できる状態まで、もっと伸ばしておけばよかったと感じています。
固定客だけでは独立後の売上が足りない場合は、足りない客数をSNSなどで集客できるか確認しておきましょう。
シェアサロンは料金・材料・集客・設備・解約条件まで比較して選ぶ
シェアサロンは月額料金や還元率だけで決めず、実際に働くための条件をそろえて比較してください。
料金が安くても、材料費や決済手数料などが別にかかれば負担は増えます。
集客や予約システムなど、利用できるサービスもサロンによって異なります。
契約前に確認したい項目は次のとおりです。
特に見学で確認したいのは、次の5つです。
- 月額料金以外に費用はかかるか
- 材料はどこまで自分で用意するか
- 新規集客のサポートはあるか
- 解約はいつまでに伝える必要があるか
- 途中解約で違約金は発生するか

「条件が多すぎて、どのシェアサロンを選べばいいか分からなくなりそう」
すべての条件が一番良いサロンを探す必要はありません。
自分が譲れない条件を3つほど決めて、同じ項目で比較してください。
候補を絞ったら、料金表やWebサイトだけで契約せず、実際の店舗を見て判断しましょう。
契約前に2〜3社を見学して自分の働き方に合うか確認する
シェアサロンは契約前に2〜3社を見学し、実際に働く場面をイメージして選んでください。
Webサイトだけでは、席の広さや店内の雰囲気、ほかの美容師との距離などは分かりにくいからです。
独立する3〜6カ月前を一つの目安に準備を始めると、売上確認から見学、集客準備まで進めやすくなります。
独立までの流れは、次のとおりです。
- 現在の売上・客数・生活費を確認する
- 独立後の来店人数を低めに見積もる
- 条件の違うシェアサロンを比較する
- 候補を2〜3社に絞って見学する
- 契約内容を確認して利用するサロンを決める
- クレジットカードや引っ越しなど生活面を整える
- お客様への案内と予約方法を準備する
- Instagramなど独立後の集客方法を準備する
- 開業届や青色申告など必要な手続きを確認する
- 営業を開始する
開業届や青色申告などの手続きも確認しておきましょう。
現在、開業届は開業した年分の所得税の確定申告期限までが提出期限です。
青色申告を利用する場合は、原則3月15日までです。
1月16日以降に開業した場合は、開業日から2カ月以内に申請します。
提出方法や期限は、独立する時点の国税庁の案内を確認してください。
独立すると、働き方だけでなく生活やお金の管理も変わります。
私が独立前にしておけばよかったと感じたのは、
クレジットカードを作ること、引っ越しを済ませること、SNS集客をもっと伸ばしておくことです。
個人事業主になると、会社員のときよりクレジットカードなどの審査で収入の安定性を確認される場合があります。
仕事用のクレジットカードを作る予定なら、
独立前に候補を確認しておく方法もあります。
サロンを決める準備だけで終わらせず、
生活と集客も整えたうえで2〜3社を見学し、契約するサロンを決めてください。
シェアサロンを含め、フリーランス美容師として独立するまでの準備を詳しく知りたい方は、こちらも確認してください。
美容師のシェアサロン独立は自分の数字を確認してから決める
シェアサロンで独立するかは、今の売上だけではなく、
独立後の生活と働き方まで考えて決めてください。
店舗を持たずに独立できても、自分の目的に合わなければシェアサロンを選ぶ必要はありません。
記事全体で確認した内容を、自分の状況に当てはめて整理しましょう。
- お客様:独立後も来店してくれるお客様がいるか
- お金:経費を引いたあとに生活できる金額が残るか
- 働き方:集客や売上管理も自分で行う働き方が合っているか
3つを確認すると、シェアサロンでの独立が自分に合っているか判断しやすくなります。
シェアサロンで独立すること自体を目的にする必要はありません。
収入を増やしたいのか、働く時間を変えたいのか、
自分のお客様をマンツーマンで担当したいのかで、合う働き方は変わります。
シェアサロンが自分の目的に合わなければ、正社員や業務委託、店舗独立も選択肢です。
「独立したい」ではなく、
「独立後にどんな働き方をしたいか」からシェアサロンを選ぶか決めてください。
